教養としての音楽

ドレミ…を決めたのは誰? – 音楽のルーツを辿ってみよう

「ドレミ…」って誰が決めたの?

こんにちは。あいらです。

本日は音楽の教養を身につけていきましょう。

ラッコ
ラッコ
“あつたろうは音楽の素養があるんです”キャンペーン中です。

本日のお題は「ドレミ」。

我々がよく使っている「ドレミファソラシド」という音階。ドからドの間には12個の音がありますね。

この音、どうやって生まれてきたのでしょうか?誰がこの12音を定義したのでしょうか?

ラッコ
ラッコ
実は音楽の授業でやってるはずなんだけど、覚えてないよね

実は…その起源はこの人だと言われています。

\私です/

そう、皆さんご存知ピタゴラスさんです。

あいら
あいら
ピタゴラス音律については私立の世界史で出題されたりするよね

オクターブ等価性 (オクターブ類似性)

12音の発見について書くまえに、まずはオクターブについて知らねばなりません。

弦を1/2の長さにした時、我々はその音を1オクターブ上であると認識します。

ギターの弦で実験してくださってる方がいました。この動画の0:46~あたりからです。

オクターブにはオクターブ等価性という性質があります。

1オクターブ上の音は元の音と同じ音に聞こえる性質のことです。

これをなぜ同じ音と見なすことが出来るのかにははっきりとした説はありません。

Wikipediaではこのように説明があります。

本質的に同じ音として感覚に捉えられる理由として一つに、自然界に存在している多くの音に含まれる倍音の中では、この関係の周波数の音が基礎となって響く点が考えられており、また、オクターヴ違いの2音間の振動数比の単純さが考えられている。

ラッコ
ラッコ
要するに「なんとなく」ってことだな
あいら
あいら
西洋音楽やインド古典音楽では1オクターヴ上の音を同じ名称で呼ぶのに対して、オスマン古典音楽では違う名称で呼ぶそうです。

なので、あくまでも“オクターヴを同じ音と見なす”というルールを定めましたという話ですな

3倍音の発見

そして、ピタゴラスはもう一つの発見をします。それが3倍音

ラッコ
ラッコ
1/2倍の弦が綺麗に聞こえるなら、1/3 倍の弦とも綺麗に響くんじゃね…?って思って実験したら上手く行っちゃった感じですね

なんで1/3倍の弦が綺麗に聞こえるのか?についても明確な答えはありません。

「小方厚・著 音律と音階の化学」 では直感的な説明として、「開放弦を引いた時の振動に含まれているから」としています。

さてこの1/3音、現代の「ドレミ…」に当てはめると、基準音ドの時のソの音です。

オクターブ等価性はない。でもなんか綺麗な音。

そこで、ピタゴラスはこんな定義をしました。

ルール
  • 主音の周波数を3倍にする
  • それを2で割ったものを次の音の周波数とする

ラッコ
ラッコ
2で割る…の部分は、オクターブ等価性の定義に基づいているわけだ!
あいら
あいら
そう、図にするとこんな感じ

あいら
あいら
ここで重要な比率 3:2 が誕生します。完全5度の登場です。

計算してみた

 

あとは、この3/2の比率を掛け合わせて次の音を調べていきました。

各基準音に先ほど導き出した 3/2 を掛け合わせることで次の音の比率を導き出しています。

たまに 1/2 が登場するのは、1オクターブ下に下げる場合です。

これをいつまで続けるかと言うと、計算結果が最も2に近くなるまでです。

ラッコ
ラッコ
最初の始まりの基準音を1としているから、計算結果が2になれば2倍、つまりオクターブなので同じ音に戻ってきたと見なせるね。
あいら
あいら
“最も2に近くなるまで” と言ったのは、2と3は素数なのでいつまでも割り切れないからですな

この計算をずーっと続けていくと、最終的にこんな数字までたどり着きます。

この数字を持って計算を打ち切りました。

3/2(たまに1/2も)の積を計算した数字が出揃いました。

その数、12個

こうして12音の原型が完成することになったのです。


 

実は中国でも三分損益法と言う同様の計算手法でドレミの音が導き出されていたりと、まだまだ面白い情報がたくさんあります!

あいら
あいら
一度色んなもののルーツを辿ってみると新しい発見がありますよ♪

おわり

追記: 三分損益法についても紹介しました!

ヨナ抜き音階は中国の三分損益法で作られた! - ドレミのルーツを探す旅三分損益法について紹介するよ こんにちは。あいらです。 前回、「ドレミファソラシド」のルーツについてピタゴラス音律を基に解説をし...

 

 

 

 

ABOUT ME
あいら
あつたろうのベース担当。3歳からピアノを始める。日本クラシック音楽コンクールファイナリスト、第4, 5回ギロックCD制作オーディション本選会入選など実績多数。2010年よりアカペラをはじめ、現在はアカペラ編曲も手掛ける。

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